fleur(フルール)

東京都小平市にある一橋学園駅から徒歩5分。
地域の方々が行き交う小さな商店街の一角に「fleur(フルール)」さんがあります。
明るくて優しいオーナー、岡本さんの人柄の良さから、地域の主婦の方々に信頼され、頼られる存在のお店です。

そんな、「フルール」のオーナー、岡本さんにインタビューしました!

 ― どんなお店かをお聞きします。まずはショップのコンセプトを教えてください。

「毎日の生活に潤いを与える」ということが一番のコンセプトとなっています。
以前は、「森のおもちゃ箱」という店名だったのですが、子供のお店だと勘違いされたり、何のお店なのかわからないという声もあり、コンセプトや仕入れを一から見直しました。
アロマ商品を中心にアパレル商品を増やして、今年からリニューアル。店名も「フルール(フランス語で花という意味)」に変更し、全てを一新しました。
ちょっとおしゃれな日常生活を提案するお店を目指しています。
お客様からも大人も入りやすいお店になったと評判も上々です。

 ― お店のこだわりポイントはありますか?

ゆっくりくつろぎながら買い物やアロマを楽しめる時間と空間を提供するサロンのようなイメージ。
アロマのアドバイザー資格を取得し、お店でハンドトリートメントなども行っています。
商品に関しては、自分が好きではないものは、お客様にどうおすすめしたら良いか分からないので、自分が欲しくないものは置いたことがありません。
それが仕事として正解かどうかは分かりませんが。
自分がおすすめしたい商品を見つける事が大好きなので、仕事の中で一番楽しいのは仕入れです。それがモチベーションにも繋がっているのかもしれないですね。

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― お店の売れ筋商品は何ですか?

ありきたりではない、どこかユニークなデザイン、かつ機能性のある商品を揃えています。
その中でも、売れ筋商品は靴下やタイツなんです。人気でリピーターが多いですね。新商品の入荷を心待ちにしているお客様も多いんです。
実は、私がタイツマニアだからかも知れません(笑)
他にはアロマグッズが好調です。お客様はアロマに対する意識が高いですし、季節によって好まれる香りのタイプも変化するので、定期的にご購入されていきます。香りはローズが定番ですが、プリメリアとラベンダーも売れますね。

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お客様は、ファッションにしてもアロマにしても、岡本さんのセレクトを信頼しているんですね。フルールさんに来て、普段自分では購入しないような商品でも、冒険だけど買ってみよう!と思えるのは、岡本さん自身が魅力的だから。お買い物に悩んだとき、親身なって話しながら接客してくれるのも心強い魅力です。

― お店の状況について教えてください。

アパレル・アロマ・お菓子・インテリア小物、手作り商品(フラワーアレンジメント、リース、タペストリー)などで構成しています。
客層は、地域柄もあるんですが年配の方が多いです。

 ― 商品はどのようにして仕入れていますか?

ギフトショーがメインです。展示会に足を運ぶのは、商品も会社も実際に自分の目で見られる安心感があるから。
仕入れには、取引先の選択や担当者さんとの巡り合いも大事だと思います。
大きな展示会では、たくさんの会社を比較できますし、担当の方と直接お会いできるので失敗が少ないです。

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 ― 開業しようと思ったきっかけは何ですか?

ドールハウスを趣味で手作りしていて、そこからドールハウス専門店を始めたのがきかっけです。
お店を始めてから自分が「もの作り」が好きなことに気がつき、さらにリースやタペストリーなどハンドメイドの幅を広げているうちに、雑貨も取扱い始めました。
今思えば、雑貨は昔から好きだったんです。
現在のショップは、元は友人が経営していたんですが、約4年半前に友人が辞めることになり、急きょ引き継いで現在に至っています。

 ― これまで大変だったことはありますか?

今のショップに関しては、友人から引き継いだ後、約1ヶ月で仕入れを行いオープンさせたので、それはそれは大変でした。
急な話だったので、ショップコンセプトも定まらないうちにオープンしてしまい、後日、コンセプトを見直し、仕入れ商品などを入れ替えながら修正を重ね、やっとここまで出来てきたという感じ。
まだまだ発展途上のお店です。

また、子育てや家事と仕事の両立は難しいと常々感じてきました。プライベートと仕事のバランスを取っていくことにストレスを感じることもあります。
特に子供が病気で寝ているときも、笑顔で接客をしないといけない環境に違和感を持ちながら日々を過ごしていたこともありました。

 ― これまで続けてこられたモチベーションとは?

接客の中で自分より年上のお客様からお話を聞いたりすることは、自分にとってとてもプラスになります。すごく勉強になるなと感じるときもありますし、励みになったり、元気をもらえるんです。
あとは、とにかくこの仕事が好きだからということが大きいです。
洋服や雑貨など、好きなものに囲まれて仕事ができることが、今まで続けてこれた一番の理由かなと思います。

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 ― お客様とはどのように関係をつくっていますか?

新商品が入荷した時やセールなどのお知らせは、DMやメールで必ず出すようにしています。
また、年に数回、イベントや先行予約会などを実施して、お客様がご来店するきっかけをつくっています。
また、サロンのような空間を目指したいので、お茶が飲めるスペースを設け、そこで商品説明したり、じっくりアドバイスをしたりしながら、おしゃべりを楽しんでいただく中で顧客との関係を作り上げています。

 ― これからさらに取組みたいことや夢はありますか?

この好きな仕事を、足腰が立たなくなる時までずっと続けていきたいです。
できれば、娘と一緒に仕事がしたいなと思っているので、店舗付き住宅に移転をすることが目標です。

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小学校のお仕事体験の授業に協力したことがきっかけで、小学生も気軽に遊びにきたり、
主婦の方が新商品の入荷を心待ちにしていたり、
地域の方々が笑顔でお店に入ってくるのを拝見していて、皆様に愛されているお店なんだなと感じました。
フルールさんは、気軽に「また来ます!」と言えるお店です。
中心街にある大きな店舗やチェーン店にはない、このお店でしか味わえない居心地の良い空間は、インタビューしている間もとても癒される時間でした。